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コールセンター生活3日目 牧本さん

今日から実際の業務のマニュアルを勉強していく。

 

大体がイレギュラーなことを聞かれる部署ということで、マニュアルに載っていないことばかりを聞いてきそうだけど、本当に大丈夫なんだろうか。

 

今日からは昨日とは場所が変わって、2Fの研修室というところで研修を受けることになってる。


昨日も思ったのだけど、ここには本当に大勢の人が働いてて、みんな一様に覇気がない。みんな死にかけの魚みたいな目をしている。

コールセンターで働いた経験があるのでわかるのだけど、1日中座りっぱなしでクレームを延々と受け続けていると、体は動かしていないのになぜかとても疲労する。

逆に体を動かすバイトもしたことがあるけど、肉体的にはつらいが、仕事が終わったあとは爽快感がある。


事務職の女性の性格がねじまがっていくのはこういうところが原因かもしれない。

 

「今日から前半の1週間の研修を担当する牧本です。よろしくお願いします。」


なんだか小太りのおっさんが入ってきてダラダラと準備をしたあとこう言った。

声が小さくてほとんど聞こえなかったんですけど・・・。この人大丈夫なのかな。


「皆さんが実際に業務で扱う内容を今日から研修していくわけなんですが、皆さんがいく部署はではそんなに深い内容は扱わないので安心してください。・・・この中にコールセンターの経験のある人はいますか?」

バラバラと3人くらいが手をあげる。


「河田さん。以前勤めていたコールセンターの受電の量はどれくらいでしたか?」

「1日多くて80件くらいで、常に待ち呼(コールセンターの電話がつながらなくてお客さんが待たされている状態)があるような状態で忙しかったです。」


「そうなんですね。うちはそんなことはないので安心してください。うちはそんなに電話は入ってこないですから」

 

昨日からずっとそうなんだけど、ちょいちょいこちらを安心させるためのセリフを言ってくるのが逆に怖い。

そもそもそんなにラクな仕事ならみんな辞めないだろうし、こんなに一度に大量採用しなくてもいいはずですよね。


「皆さんが入ってくる2週間前にも、皆さんとは仕事内容が違うんですが20名ほど入社していただいて、研修中なんですよ。その方たちは明日からOJTに入るんです。皆さんも昨日説明を受けたとは思いますが、約2週間の研修のあと、OJTを受けてから実際の受電という流れになります。」


そっか、隣の部屋にいた人たちも新人だったのか。

ということはトータル30名も雇ったのか。

僕が以前半年ほど働いたコールセンターも春だったので新人を雇っていたがさすがに5~6人くらいなもんで、こんなに大量採用はしていなかった。


こんなに大勢で研修を受けていると、本当に学校みたいだ。