消えつつある回転寿司の「しょうゆ皿」- その背景と変化に迫る

最近、回転寿司チェーンで「しょうゆ皿」が次第に姿を消しているという現象に注目しました。この記事では、スシロー、くら寿司、はま寿司の運営会社による見解やその背景、そして回転寿司業界の今後の変化について考察してみたいと思います。

回転寿司としょうゆ皿の関係

回転寿司といえば、しょうゆ皿が欠かせない要素の一つと考えられてきました。しょうゆ皿は、お寿司にしょうゆをつける際に利用する小皿であり、多くの人にとっては回転寿司の風物詩とも言える存在です。

スシローのケース

スシローは、2015年にしょうゆ皿の使用を廃止しました。その理由として、ボトル式しょうゆの導入が大きな影響を与えたと説明されました。ボトル式しょうゆは鮮度を保つための工夫がされており、また、自分の好みの量を調節できるという利点もあります。

スシローの広報担当者によれば、しょうゆ皿の廃止によってスタッフが寿司作りに専念できるようになったとのことです。テーブル上に置かれるアイテムの数が増えると、それを管理するためのコストや手間がかかります。しょうゆ皿がなくなることで従業員の負担が軽減される可能性もあります。

一方で、スシローでは一部の店舗ではしょうゆ皿が残されており、利用客の要望に応える形で提供されていることも明らかになりました。ただし、将来的には全店舗でのしょうゆ皿の撤去も視野に入れているとのことです。

くら寿司とはま寿司のケース

くら寿司とはま寿司も、それぞれ約10年前からしょうゆ皿の使用を廃止しています。くら寿司では、自分で好きな量を出せるプッシュ式のしょうゆ差しを導入したことがきっかけとされています。

広報担当者は、しょうゆ皿の消失は創作系の寿司が増えたこととも関係していると指摘しています。回転寿司チェーンでは、メニュー開発を強化し、個性的な寿司や軍艦系のバラエティに富んだ商品が提供されるようになりました。これらの寿司はしょうゆ皿を使用せず、直接上からしょうゆをかけることが一般的です。また、味付けがされている商品も増えており、しょうゆ皿方式では具がこぼれてしまうこともあるため、直接かける方法が選ばれています。